家づくりをしたいと思ったらまずは情報収集でしょ?資料請求~♪
ってちょっと待った!
家づくりの一番最初にする情報収集はハウスメーカーの情報収集ではありません。
自分の「住みやすい家」をイメージするための情報収集です。
いきなりハウスメーカーに資料請求をしたり住宅展示場に行ってしまうと、そのまま流されるままにそれなりの可も不可もない一般的な家が出来上がり、後悔コースまっしぐらです。
そうならないためにも、1番初めにしっかりと「住みやすい家」のイメージを作りましょう。
もう資料請求しちゃった人も、展示場行っちゃっ人もまだ大丈夫です!
この記事を読んで、しっかりとイメージが出来上がってから再スタートしてみて下さい!
ちなみに、初めに考えるのは資金計画(予算)という考え方もありますが、予算を先に決めてしまうと、予算に委縮してしまって自由な発想ができなくなっちゃう可能性があるので私はイメージを先に固めることをお勧めします。
すでに予算計画が終わっている方もそれはそれで優秀なので、気にせずイメージを固めてみて下さい。
ただ、「住みたい家」考えるときはいったん予算のことは忘れてもらって、自由な発想で考えてもらった方がいいと思います。
具体的な作業に入る前に全体の流れを把握しておきたい方はこちらの記事をどうぞ。
家づくりのよくある失敗は憧れ過多とイメージ不足から
家づくりの失敗でよくあるのが、
- ハウスメーカーの言うとおりに建てたらなんか違った
- モデルルームが素敵だったのでモデルルームのような家を建てたら住みにくい
ということ。
これはハウスメーカーや担当の建築士さんに問題があるわけではありません。
- 施主の住みやすい家のイメージが固まっていない
- 伝えなければならない情報がぼんやりしていて建築士さんに伝わっていない
- 理想や憧れだけで家を建てたが、施主の暮らしにあってない
ということが問題なのです。
憧れを再現できるのはとてもうれしいことですが、憧れだけで家を建てるのは「衝動買い」と変わりません。
「欲しい!」「素敵!」「かっこいい!」という憧れが本当に自分の暮らしにあっているのかしっかりと考え、本当に住みやすい家のイメージをしっかりと固めましょう。
憧れ過多とイメージ不足を回避するためにも次のような作業をしてみましょう。
どんな家に住みたいか考える
まずは思いつくままに新居に求めるものを書き出してみましょう。
例えば、
- 木のぬくもりが感じられる
- 広い庭がある
- キッチンは対面キッチン
- 食洗器が欲しい
- レンガの外壁がかわいい
漠然としたことでも、細かいことでもとにかく書き出します。
この最初の思い付きで書き出したことは強く憧れていることだといえます。
憧れ過多は失敗のもとですが、憧れ要素を排除した完全に「現実的な家」では作る楽しみも住む楽しみもなくなってしまいます。
適度な憧れ要素は大切なので、ここで出てきた住みたい家のイメージは大切にしていきましょう。
ここから先の作業で現実的な部分も考えていくことになります。
今まで住んだ家の反省をする
今まで住んだ家の良い点と悪い点を洗い出す
次に「今住んでいる家」「今まで住んだことのある家」の良い点と悪い点を洗い出しましょう。
新居の後悔ポイントは住んでみないとわからないことがほとんどですが、少なくとも今や今までと同じ過ちを繰り返さないことは大切です。
生まれ育った実家、学生時代の一人暮らしアパート、今住んでいるアパート……など今まで住んでいた家すべての家を振り返ります。
どんなに細かいことでもいいので、それぞれの家ごとに良いところと嫌なところをとにかくたくさん書き出します。
出来ればこの作業は家族全員にやってもらえるといいと思います。
子供がある程度大きければお子さんにも聞いてみて下さい。
うりが書き出した「今まで住んだ家の反省点」はコチラから読めます。
反省点をまとめる
良い点と悪い点を振り返ってみると、何回も出てくる項目があると思います。
その何回も出てくる項目は、自分がより強く家に求めていることです。
つまり、優先度が高いことということになります。
例えば、
「実家」「学生時代のアパート」「今の家」で【寒い】というキーワードが出ているのであれば、【寒くない家】というものを潜在的に求めていることになります。
他にも【散らかりやすい】とか【狭い】とか【暗い】とかよく出てくるキーワードは新居では絶対にそうならないように解決策を考えましょう。
逆に全然出てこないキーワードもあります。
全然出てこないものは、「実はこだわりがないもの」です。
なので、全然出てこない項目はたとえ憧れが強かったとしても優先度は低くなります。
例えば、
今の家でタンク付きのトイレを使っていて、トイレに関して何も書いてなかった場合は、
「タンクレストイレってかっこいいから採用したい」と思っても、実は省いても大丈夫(後悔はしにくい)な可能性が高いです。
こうやって反省をしていると、良い点より悪い点(嫌な点)のほうが多く出てくると思います。
そんな中で良い点として上がってくる点は本当に気に入っている点なので、積極的に採用できたらいいと思います。
うり家の家づくりの優先順位はコチラの記事で読めます。
憧れによる失敗を回避しよう
今まで住んだ家の反省をすることは「憧れ」による失敗を回避するためにも大切な作業になります。
例えば、
今の家は吹き抜けが開放的で広くて最高だから新居にも吹き抜けを採用したい
は大丈夫ですが、
今まで家が暗いって気にしたことはないけど、モデルルームの吹き抜けのある家が素敵だったから新居は吹き抜けがいいなー♪
は危険ですよ。
家での家族の行動を把握する
家族の行動の把握は動線計画に必須
動線とは家の中での人の移動経路のこと。
この動線を自分たちのライフスタイルに合わせたものにすることによって家がより住みやすくなります。
朝起きてから夜寝るまでの動きを把握する
家族全員分の朝起きてから夜寝るまでの動きを洗い出します。
この動きは細かければ細かいほど「気づき」が増えます。
朝起きて準備して仕事……だけじゃなく、
- 朝起きたらパジャマで朝食を食べるのか、着替えてから食べるのか
- 朝食の前に歯を磨くのか、朝食の後に磨くのか
- 宿題は学校から帰ってすぐにするのか、夕食後にするのか
- 帰宅後は部屋着に着替えるのか
など、より細かく書き出します。
これがどう動線計画に関わってくるかというと、
例えば、
「朝起きてパジャマのままダイニングでご飯を食べてから着替えて、そのあと洗顔して化粧をする」
という流れがある場合。
「リビングと洗面台が1階、寝室が2階で洋服クローゼットと化粧台は寝室にある」
という一般的な間取りにすると、
朝起きて階段を下りてきて1階で朝食。
階段を上って2階で着替えた後、
また降りてきて歯磨き・洗顔。
そしてまた2階に上がってメイクをして、
1階に降りてきて出かける。
というとんでもなく長い動線になります。
家に合わせて行動を変えることもできますが、行動に合わせて家を建てた方が「住みやすい家」になることは間違いないでしょう。
上記の例の場合、
- 寝室を1階にする
- 1階にファミリークローゼットをつくる
- 2階に洗面台を設置する
などの解決方法があります。
多くの人が現在はアパート暮らしで平屋のような生活をしているため、建てる家が2階建ての場合は注意が必要です。
動線計画は自分で考えられなくても、建築士さんが考えてくれます。
建築士さんに「自分の住みよい家」を作ってもらうためには、こういった家族の行動を詳しく建築士さんに伝える必要があります。
そのためにも、しっかり把握しておきましょう。
家の中での過ごし方を把握する
「それぞれの部屋でどのように過ごしているのか」「どのように過ごしたいのか」ということも考えておきます。
これは間取り(プラン)の作成に必要な要素となります。
例えば、
- 冬はリビングでこたつで過ごしたい
- お風呂は家族全員で入る
- 宿題はリビングでする
- ダイニングでご飯を食べながらテレビを見たい
というようなことです。
上記の例でいえば、
- こたつを置くための和室コーナーがリビングに必要
- お風呂は1坪タイプではなく大きめの1.5坪タイプ
- リビングにスタディコーナーを作る
- テレビとダイニングテーブルの位置関係に注意が必要
ということがわかります。
こういった間取り(プラン)に関することも自分で決められなくても、建築士さんに提案を受けることができます。
建築士さん(プロ)に適切な提案をしてもらうためにもしっかり書き出しておくといいです。
将来の家族の行動をイメージする
今現在の状況から入居後の暮らしは簡単にイメージできますが、30年後も同じように過ごしているでしょうか。50年後は……?
将来のイメージがしっかりできていないと、リフォームや建て替えなど将来に余分なお金がかかってしまう可能性があります。
子供が生まれたら、子供が小学生くらいになったら、子供が独立したら、自分たちが年を取って足腰が弱くなったら……
将来のイメージを今のうちからしっかり考えておきましょう。
例えば、
2階にお風呂やリビングがあったとして50年後毎日階段の昇り降りはできるのか。
→できないからやめよう
→将来、階段昇降機を設置するとして階段を広めにして手すりをつけよう
→うちはめっちゃ足腰鍛えてるから余裕!
子供部屋は子供たちが独立した後はどのように使うのか。
→どうせ数年で使わなくなる部屋なんだから狭くしておこう
→地元で就職して大人になっても使うとなったらある程度広くしておかないと……
→独立した後は夫婦の趣味の部屋にしたいから6畳は必要かな
今現在の住みやすい家が将来においても住みやすい家とは限りません。
しっかり将来を見据えましょう。
本やネット、SNSなどで情報を収集する
上記の作業をすると、何となくどんな家に住みたいのかがわかってくると思います。
ここまで来たら今まで書き出した理想(憧れ)や反省点について情報収集をしていきましょう。
同じような状況の人の家づくりの実例ブログをみたり、本や雑誌を読んだり、インスタグラムで家づくりアカウントをフォローしたりして、より具体的なイメージを集めましょう。
ここまで来たらハウスメーカーに資料請求をしても大丈夫です。
大体のイメージができているので、憧れに振り回されることも、ハウスメーカーの言いなりになることもないでしょう。
ハウスメーカーから送られてくる資料には今後の勉強になるような読本のようなものもついてくるので参考になります。
集めたイメージはスクラップブックにしておくと後から見返すこともできるのでお勧めです。
家づくりのスクラップブックについてはコチラの記事で読めます。
まとめ 「憧れ」と「現実の暮らし」のバランスをとって本当に「住みやすい家」をイメージしよう
ここまでやればかなり細かく「住みやすい家」のイメージが固まると思います。
「憧れ」は大事。
でも衝動買いにならないように「現実の暮らし」も考えた「住みやすい家」を目指しましょう。
自分の住みやすい家のイメージができたら次は家族と相談して、全体の要望書を作成していきます。
要望書に関してはコチラの記事にまとめています。